住宅の構造・工法とは?基礎知識や種類をわかりやすく解説|美濃加茂市のふくもくの家
2024.10.28
みなさんこんにちは、ふくもくの家です。
今回は、木造軸組工法や軽量鉄骨造など住宅の「構造」や「工法」について解説します。
住宅の構造は建物が自立するための要であり、マイホームの安全性に直結するので妥協できないポイントです。 工法や構造ごとの特徴やメリット・デメリット、木造住宅を選択した際に建築会社を選ぶコツを記載しますので、安心・安全な家づくりを目指す方はぜひ参考にしてくださいね。
家づくりの要である住宅の工法・構造とは

住宅の「工法」は骨組みを造る方法、「構造」はその骨組み自体です。
人が骨を抜かれると立てないように、住宅も構造がないと自立できないため、家づくりの基礎中の基礎と言えるでしょう。また住宅には住宅自体の重さだけでなく、住んでいる人や設備などの重さがかかります。さらに風や地面からの圧力、地震などの衝撃に耐える必要があります。
住宅はこれらの力にすべて耐えられる構造でなければならないと、建築法で定められているため、原則的に日本で建てられた住宅は住む人の命を最低限守れる構造です。しかし構造によって耐震性や耐久性などが異なるため、理想をかなえてくれる構造選びや、それを取り扱う会社探しが重要です。
主な工法・構造5種類の特徴
一般的な住宅に使われる構造5種類と、その特徴についてまとめました。
工法・構造 | 耐震性 | 耐久性 | 耐火性 | 設計の自由度 | 改築しやすさ | 工期目安 | 法的耐用年数 |
木造軸組工法 | △ | 〇 | △ | ◎ | ◎ | 4~6カ月 | 22年 |
2×4工法 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | △ | 2~4カ月 | |
軽量鉄骨造 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | 〇 | 3~5カ月 | 鉄骨の厚みで異なる |
重量鉄骨造 | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | 4~5カ月 | 34年 |
鉄筋コンクリート | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | 5~6カ月 | 47年 |
それぞれのメリット・デメリットについて、詳しく解説します。
木造軸組工法(在来工法)のメリット・デメリット
木造軸工法は日本古来の工法で、一般的にイメージされる木造住宅です。
木でできた柱や梁を組み合わせて「線」で支え、柱と梁の枠内に筋交いという建材を入れて補強し、耐力壁という頑丈な板で耐震性や耐久性を高めます。木造軸組工法のもっとも大きなメリットは、設計の自由度が高い点です。間取りにこだわりがある方や、将来増改築を検討している場合は木造軸組み工法が適しているでしょう。窓口も広く取れるため、開放的な空間を演出できます。他の構造と比較して、建築コストが抑えられる点も魅力です。ただし建築作業の大半を現場で行うため、材料の質や職人の知識・経験・技術で品質が左右されやすい傾向です。また現場作業が多く人の手がかかる分、他の構造よりも工期が長くかかります。そのため木造軸組工法で家を建てる場合、建築会社選びが非常に重要です。
2×4工法(枠組壁工法)のメリット・デメリット
2×4(ツーバイフォー)工法は、木造軸組み工法と同じく木材の構造体ですが、施工方法や使用する部材に違いがあります。
施工方法 | 柱の太さ | |
木造軸組工法 | ほとんどの工程を現場で行う | 105㎜と120㎜が基本 |
2×4工法 | 工場で柱と構造用合板を接合し、現場で組み立てる | 2×4材の柱を2枚重ねる。 部位によって2×6材や2×8材を使用する場合もある。 |
木造軸組工法が柱で構造を組み立てていくのに対し、2×4工法は面を組み立てます。カナダの寒冷地で年間暖房費1/4削減を目指して開発されたため、断熱性や気密性に優れた構造です。また耐震・耐久・耐火性も高いため、災害対策としても心強いでしょう。
デメリットは、外観や間取りに制限がある点です。
面で構成するため、箱のような形の見た目になりやすい傾向です。また壁で家を支えている分、壁を気軽に抜けず、リビングを広くしたり大規模なリノベーションをしたりするのが難しい構造です。当然開口部を広く取るために壁を大きくくり抜くこともできないため、注文住宅の醍醐味である自由設計が生かしづらいでしょう。
軽量鉄骨造(プレハブ工法)のメリット・デメリット
軽量鉄骨造は、厚さ6㎜以下の鉄骨で骨組みをつくります。
ハウスメーカーなどが提供する「鉄骨造の家」のほとんどは、軽量鉄骨造です。基本的に工場で床や壁などをある程度までつくり、現場で組み立てる「プレハブ工法」で、職人の技術に左右されないため、ある程度の品質が確保されているのが大きなメリットと言えます。構造に木を使用しないためシロアリ被害もなく、防蟻対策のメンテナンスが不要です。
一方木造よりも断熱性能が低く、湿気を吸収してくれる木材を使用していないため、湿気やすいのがデメリット。ある程度構造が決められているため設計の自由度が低く、大規模な改築も難しいでしょう。
重量鉄骨造のメリット・デメリット
重量鉄骨造は、厚さ6㎜を超える重量鉄骨で骨組みをつくる構造です。
厚みのある鉄骨の梁と柱を固く固定することで建物を支える「ラーメン構造」で、筋交いや耐力壁がなくても頑丈な家になります。そのため仕切りの少ない広い空間を確保しやすく、大きな窓も採用できるので、明るく開放的な室内が実現できるでしょう。建築コストは木造や軽量鉄骨造よりも高く、鉄筋コンクリートよりも少し安い傾向です。
建築の際に鉄骨を持ち上げるクレーン車を使用するため、道幅が狭い土地では施工できないのがデメリットと言えます。
鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット・デメリット
鉄筋コンクリート造は、鉄筋の間にコンクリートを敷き詰めた構造です。
木造住宅よりも耐火性や耐震性が高く、気密性や遮音性にも優れており、マンションなど集合住宅で採用されます。一戸建てでも鉄筋コンクリート造の家は作れますが、施工に特別な技術が必要なため、取り扱う建築会社は少ない傾向です。建築コストも高くなりやすく、建物の重量もあるため地盤改良が必要になるケースも少なくないので、予算や地盤の固さなどを考慮しながら検討しましょう。
木造住宅の構造で注意すべき7つのポイント

ふくもくの家の注文住宅は、お客様の理想の間取りを最大限実現できる木造軸工法を採用しています。弊社のように木造軸工法を取り扱っている工務店やハウスメーカーは多いですが、どの会社でも機能性の高いマイホームが手に入るわけではありません。構造に使用する資材や弱点への対処法で、住宅の質の高さは左右されます。
そこでここでは、木造住宅を建てる建築会社選びの際に注目すべきポイントを8つ解説します。
地震での倒壊リスクを下げる耐震性
木造住宅は鉄骨や鉄筋と比較すると耐震性能が低いイメージがありますが、耐震基準に基づいた施工をおこなっていれば大きな問題はありません。
住宅の耐震性を知るには、「耐震等級」を指標にするとわかりやすいでしょう。
耐震等級 | 特徴 |
1 | ・建築基準法を最低限満たしている ・震度7の地震で倒壊や崩壊しない |
2 | ・等級1の1.25倍の耐震性 ・災害時の避難所に指定される公共施設と同等 ・長期優良住宅の認定基準 |
3 | ・等級1の1.5倍の耐震性 ・震度7の地震でも軽微な修繕で住み続けられる ・地震保険が割引される |
原則的にどこの建築会社で建てても、耐震等級1以上は確保されています。そのため震度7の地震でも倒壊の危険は少ないですが、破損は避けられないため、大規模な修繕や住み替えが必要になる可能性が高いでしょう。ふくもくの家ではお客様とご家族の大切な命と生活を守るために、最高等級である3を取得できる住宅を提供しています。
柱や梁などに使用する木材の耐久性
安全な家づくりには木造住宅を支える構造はもちろん、構造をつくる柱や梁などに使用する木材の「強さ」も重要です。木材に必要とされる強さは、「縦からの荷重の強さ(圧縮強度)」「曲げへの強さ」で、圧縮強度が高ければ、地震や台風などで住宅に過重がかかったときに反発する力が高く、住宅への負荷がかかりにくくなります。曲げに強い木材は、木材に負荷が加わっても変形したり折れ曲がったりしにくいのがメリットです。弊社の構造材には、地元岐阜県のひのきの天然木を使用。スギやマツよりも圧倒的に高い圧縮強度としなやかさで、外部からの負荷を柔らかく受け止めます。
>>ふくもくの家の「木」へのこだわりについてはコチラ
家全体の耐久性を左右する湿気・防腐
天然の木材は湿気を吸収したり、吐き出したりして周囲の湿度を一定に保つ機能が備わっています。
そのため、鉄骨などと比較すると寒い冬の時期も結露しにくいのがメリットです。しかし構造材に張り巡らせる断熱材の材料の通気性や耐水性が低いと、木材の呼吸を遮る恐れがあります。湿気を吐き出せなくなった木材は腐りやすくなり、耐久性が低下してしまうため、木材の呼吸を妨げない断熱材を使用しているかも、大切なチェックポイントです。
>>断熱材の重要性について詳しく知りたい方はコチラ
シロアリ対策に欠かせない防蟻処理
シロアリは木を好んで食べるため、住宅に使用している柱や梁をスカスカにしてしまいます。スカスカになった木材は強度を保てなくなるため、住宅が倒壊する危険性が高まります。スギやヒノキなどシロアリが苦手な木材を選んだり、防蟻剤やホウ酸を利用したりして、効果の高いシロアリ対策が行われているか確認しましょう。
柱や梁をつなぐ接合金物の強度
木造軸工法の住宅を選ぶ場合、木材だけでなく接合金物も重要な部材です。接続金物とは、木材同士を接合する際に使用する部品で、家に地震や台風など外部からの負荷が加わった際にもっとも力が集中する場所に設置されます。構造躯体を強靭なものにするには接合部分の強度を上げるのが不可欠なので、接合金物を必要な場所に正しく施工されているか注目しましょう。
信頼と実績のある職人の技術
前述したとおり木造軸組工法で建てられた住宅の品質は、構造や材料だけでなく職人の腕に大きく左右されます。プレハブ工法ではある程度の品質が約束されていますが、現場で一から組み立てる木造軸組工法は職人の技術がなければ成り立ちません。そのためプレハブ工法以上に、建築会社選びが重要だと言えるでしょう。
木造住宅の基礎構造は「布基礎」と「ベタ基礎」どちらがおすすめ?
住宅を建てる際は上物の構造だけでなく、土台となる「基礎」の存在が不可欠です。基礎は鉄筋とコンクリートで構成されているのが基本で、建物の重量を支えたり、振動や湿気から守ったりする重要な役割があります。
主に木造住宅で採用されている基礎は、「ベタ基礎」と「布基礎」です。
違いやメリット・デメリットを解説するので、安心して住宅を任せられる基礎選びの参考にしてください。
布基礎の特徴とメリット・デメリット
布基礎とは、立ち上がり部分のみで住宅を支える方法で、立ち上がり部分にのみ鉄筋が入っている工法です。立ち上がり部分以外は防水シートを引き、その上からコンクリートを流すため、完成後の外観はベタ基礎と似ています。しかしベタ基礎が面で建物を支えているのに対し、布基礎は点で支えているので、建物の負荷が分散されにくいのがデメリット。コンクリートの厚さもベタ基礎の1/3程度なので、ベタ基礎よりも耐震性や強度が弱い傾向です。また湿気もたまりやすく、シロアリが発生しやすいので、別途湿気・防蟻対策が求められます。
メリットは、鉄筋とコンクリートの使用量が少ないので、ベタ基礎よりも価格が抑えられる点です。
ベタ基礎の特徴とメリット・デメリット
ベタ基礎とは、基礎と床板一面に鉄骨を入れ、建物を「面」で支える方法です。
建物の重さが分散されるうえ、布基礎よりもコンクリートの厚みもあるため耐震性が高く、地盤弱い土地ではベタ基礎の住宅のみ建築許可が下りるケースもあります。湿気やシロアリにも強く、近年ではベタ基礎を標準仕様にして強みにしている建築会社やハウスメーカーも少なくありません。
一方布基礎よりも鉄筋やコンクリートを使用するため、初期コストが高くなりがちです。基礎を深くする必要があるため残土処理にも費用がかかります。ふくもくの家では家づくりの基盤である基礎で確かな耐震性を確保するため、ベタ基礎を採用しています。
本当に地震に強い木造住宅を目指すなら「制振性」にも注目
地震に強い家づくりのために耐震性は大切ですが、耐震は揺れに耐える力のみなので、揺れによる構造へのダメージは避けられません。大きな地震等で家が揺れるたびに構造にダメージが積み重なり、家の寿命は短くなってしまいます。ダメージを抑えるには、家自体が揺れるのを防ぐ「制振性」が重要です。
ふくもくの家では、地震による衝撃を緩和するために「制振ダンパー」を標準採用。
お客さまが長く、安心してマイホームに住み続けられるよう、耐震にも制震にも強い家づくりを提供します。
>>ふくもくの家が採用する制振ダンパーについてはコチラ
まとめ
住宅の要である構造は、マイホームで長く安心して暮らし続けるためにこだわるべきポイントです。木造軸組工法や軽量鉄骨造などさまざまな構造から選べますが、使用する資材や技術は建築会社によって異なるため、信頼できる建築会社選びが非常に重要です。ふくもくの家ではお客様の安全を第一に考える設計士と、熟練の職人が責任とプライドを持って施工しますので、家づくりに不安がある方もぜひ一度ご相談ください。
岐阜県美濃加茂市周辺で地震に強い家づくりならふくもくの家におまかせ!
岐阜県美濃加茂市周辺で地震に強い家づくりなら、ふくもくの家におまかせください。
最高等級の耐震性と地震からマイホームへのダメージを減らす制震ダンパーで、お客様とご家族の命と生活を守ります。
>>ふくもくの家の耐震性能について詳しく知りたい方はコチラ
「実際に体感してみないと判断できない……」
そのような方はぜひ、弊社自慢の家を体感できるモデルハウスにお越しください。予約制で随時開催しておりますので、ネットや電話でお気軽にご相談いただけます。
>>>お問い合わせはコチラ
ふくもくの家では、お家づくりに係るイベントも随時開催していますので、ご興味のある方はぜひイベント情報もチェックしてくださいね。
>>最新のイベント情報はコチラ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

