【2025年】省エネ住宅に使える補助金は?申請の条件や金額を解説|美濃加茂市のふくもくの家

2025.01.27

みなさんこんにちは、岐阜県美濃加茂市で家づくりを提供する「ふくもくの家」です。
今回は2025年4月に施行が予定されている、新築住宅や既存住宅のリフォームで使用可能な補助金制度を解説します。省エネ住宅をお得に建てたい方は、ぜひチェックしてくださいね。

省エネ住宅の新築・リフォームなら補助金制度を利用しよう

近年世界中で問題視されている、温室効果ガスによる環境負荷問題。日本でも2050年の脱炭素社会を目指し、自分たちが使用するエネルギーを自分たちで作る仕組みが求められています。
また省エネ住宅は一年中居住空間を快適な温度に保ち、光熱費削減効果も期待できるため、環境だけでなく人にも優しいのが嬉しいポイントです。しかし省エネ住宅は一般的な工事や設備よりも初期費用がかかるので、手が出しにくいと感じているご家庭も少なくありません。そこで行政は、省エネ住宅の建築やリフォームをおこなう家庭や事業者に対し、金銭面でサポートする補助金制度を毎年設けています。

2025年4月に継続・新設される補助金制度は?

2025年1月現在、2025年度に国が施行を予定している補助金制度は下記のとおりです。

  • 子育てグリーン支援事業
  • 先進的窓リノベ2025事業
  • 給湯省エネ2025事業
  • ZEH化等支援事業

子育てグリーン支援事業は、2024年に施行されていた子育てエコホーム事業に近い補助金制度で、他3つは2024年の事業を継承した形です。

2025年度はGX志向型住宅の補助金制度に注目!

2025年度より補助金の対象となった「GX志向型住宅」は、ZEH基準の水準を大きく上回る省エネ性能を持つ脱炭素志向型住宅です。長期優良住宅やZEH住宅よりも省エネ性能が高い分、補助金額も約2倍以上に設定されています。GX志向型住宅の基準や条件は後ほど詳しく解説するので、ここからは4つの補助金制度についてそれぞれ詳しく解説します。

子育てグリーン住宅支援事業

子育てグリーン住宅支援事業は、2025年度から新たに始まる省エネ住宅向けの補助金制度で、2024年度に施工された子育てエコ住宅支援事業の後継事業です。省エネ性能の高い新築住宅を購入したり、既存住宅の省エネ性能を高めるリフォームを実施したりする家庭に支給されます。名前のとおり子育て世代がメインの補助金制度ですが、2025年度からは条件を満たせばすべての家庭で利用ができるようになりました。

補助金を受けるための条件

新築住宅で子育てグリーン住宅支援事業の対象物件と世帯は、下記のとおりです。

対象世帯対象物件
子育て世帯
(18歳未満の子を有する世帯、または夫婦いずれかが39歳以下の世帯)
・長期優良住宅
・ZEH水準住宅
全世帯GX志向型住宅

既存住宅は開口部の断熱改修等、指定された補助対象工事を実施することで補助金が受給可能です。

それぞれの省エネ住宅で満たすべき基準値は、下記のとおりです。

 断熱等級一次エネルギー消費量の削減率
(再エネを除く)
一次エネルギー消費量の削減率
(再エネを含む)
長期優良住宅断熱等級5以上20%以上規定なし  
ZEH水準住宅断熱等級5以上20%以上
GX志向型住宅断熱等級6以上35%以上

ZEH住宅は一次エネルギー消費量から再生エネルギーを引いて「正味0」になるのが基本ですが、子育てグリーン住宅支援事業が求めるZEH水準では再生エネルギーの基準が定められていません。

補助金額

新築や建売住宅で給付を受けられる補助金額は、下記のとおりです。

 補助金額
長期優良住宅100万円/戸(建替前住宅等の撤去を行う場合) 80万円/戸(上記以外)
ZEH水準住宅60万円/戸(建替前住宅等の撤去を行う場合) 40万円/戸(上記以外)
GX志向型住宅160万円/戸

既存住宅のリフォームは下記の補助対象工事を行う必要があり、実施した工事の数によって補助金の上限額が異なります。

①ドアや窓の断熱改修
②躯体の断熱改修
③エコ住宅設備の設置

なお①と②は、ZEH水準に相当する省エネ性能への改修工事が条件です。工事数による補助金の上限額は、下記のとおりです。

 補助要件補助額
Sタイプ必須工事3種すべてを実施上限60万円/戸
Aタイプ必須工事3種のうち2種を実施上限40万円/戸

子育てグリーン住宅支援事業を申請する際の注意点

子育てグリーン住宅支援事業は、大雨や台風で土砂崩れや浸水等の災害の危険がある場所や、市街化が抑制されているエリアでの住宅は補助金対象外です。住宅の床面積も50㎡以上240㎡以下と定められているため、注意しましょう。また事業予算の上限に達してしまった場合は、施行期間内でも募集が終了してしまう可能性があるため、なるべく早いプランニングが無難です。令和6年11月22日以降に工事等に着手したものが対象なので、工事着手日にも気を付けましょう。

先進的窓リノベ2025事業とは、既存住宅の窓を断熱性能の高い窓へ改修する際に補助金を給付する制度です。2024年にも実施された補助金制度で、事業予算も昨年と同程度が予定されています。

補助金を受けるための条件

補助金の対象となる窓のリフォーム工事は、高性能な断熱窓(Uw値1.9以下など)への改修工事です。
Uw値とは窓や壁などの部材の熱伝導率を示す単位で、数値が0に近いほど断熱性に優れた部材だと評価できます。断熱性を向上させるために既存のサッシに内窓を追加して二重サッシにする、外窓やガラス交換を行うなどの工事が対象です。

補助金額

先進的窓リノベ2025事業の補助金額は、部材のグレードや工事内容によって異なります。

引用:環境省「先進的窓リノベ2025事業の概要

基本的に部材のグレードが高いほど、補助金額が高く設定されています。

先進的窓リノベ事業を申請する際の注意点

先進的窓リノベ2025事業は子育てグリーン住宅支援事業と同様に、設定された予算額に達した時点で期間内でも終了する可能性があります。また、令和6年11月22日以降に工事等に着手したものが対象です。

給湯省エネ2025事業

給湯省エネ2025事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野で、省エネ性能の高い高効率給湯器の導入を促進する制度です。2024年度にも実施された補助金制度で、予算額も同等の580億円程度です。

補助金を受けるための条件

補助金対象は新築住宅や既存住宅で、ヒートポンプ給湯器・ハイブリッド給湯器・家庭用燃料電池(エネファーム)などの高効率給湯器の導入工事です。省エネ法に基づく、省エネ基準を満たす製品のみ給付が受けられます。また高効率給湯器の導入時に、蓄熱暖房機や電気温水器を撤去する場合の撤去費用も補助金が発生する場合があります。

補助金額

高効率給湯器の導入工事で支給される補助額は、導入する機器によって異なります。

引用;経済産業省「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金の概要(予定)

戸建て住宅の場合は、2台まで補助金対象になります。家庭用燃料電池は初期コストが高額なため、補助金も高めです。また高効率給湯器の導入と並行して蓄熱暖房機や電気温水器を撤去する場合、下記の補助額がプラスされます。

 蓄熱暖房機電気温水器
加算額8万円/台 (2台まで)4万円/台
(導入する高効率給湯器の台数まで)

給湯省エネ2025事業を申請する際の注意点

給湯省エネ2025事業は他の補助金制度と同様に、予算額の上限額に達した時点で事業を終了する可能性があります。また、令和6年11月22日以降に工事等に着手したものが対象です。

ZEH化等支援事業

ZEH化支援事業は、その名のとおりZEHを目指す住宅を補助金で支援する制度で、ZEH住宅促進のため令和3年度から継続して進められています。

補助金給付の条件

補助金対象の条件は、ZEHやZEH+交付要件を満たす住宅の新築や、既存戸建て住宅の断熱リフォームです。

補助金額

新築住宅がZEH化等支援事業で受けられる補助金額は、下記のとおりです。

 補助金額
ZEH55万円/戸
ZEH+90万円/戸

既存住宅の断熱リフォームで使用する場合は、1戸につき補助率3分の1以内(上限120万円)です。

ZEH化支援事業を利用する際の注意点

基本的にZEH化支援事業と子育てグリーン住宅支援事業の併用はできないため、子育て世代がZEH住宅を建てる場合は子育てグリーン住宅支援事業の方がお得です。その他の世帯がZEH住宅を建てる場合は、ZEH化支援事業の利用を検討しましょう。

岐阜県や美濃加茂市の家づくりで使える補助金制度

ここまで、国が事業を展開する補助金制度について解説しました。他にも地方自治体によって、省エネ住宅を促進するための補助事業を用意している場合があります。
たとえばふくもくの家がある岐阜県では、2024年度に「脱炭素社会ぎふモデル住宅普及事業費補助金」という事業が行われ、住宅性能表示基準の断熱性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6の性能を持つ住宅に対し、上限40万円の補助金を交付していました。2025年度も似たような制度が展開されるかは、2025年1月時点で不明です。岐阜県内の温室効果ガスの削減による環境負荷の低減を目指すために、今後何かしらの計画が発表されるかもしれません。

補助金制度の対象となるエコ住宅

ここまで、省エネ住宅で使用できる補助金制度について解説しました。ここからは、「ZEH住宅」や「DX志向型住宅」など補助金制度の対象になる省エネ住宅の認定制度について紹介します。

長期優良住宅

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態を維持するための措置が講じられた優良な住宅を認証する制度です。取得に求められる措置は、下記のとおりです。

項目措置内容
省エネ性省エネルギー等級5以上の省エネ性能
耐震性耐震等級2以上または免振建築物など
居住環境良好な景観の形成や地域の居住環境の維持・向上
維持保全計画定期的な点検・メンテナンスに関する計画
維持管理、更新の容易性耐用年数が短い内装や設備の管理を容易にする
措置
劣化対策何世代にもわたり住宅の構造躯体が使用できる (劣化対策等級3相当など)
住戸面積一戸建ての床面積が75㎡以上、ひとつのフロアの床面積が40㎡以上

ZEH住宅やDX志向型住宅が省エネ性能に特化しているのに対し、長期優良住宅は耐震性や劣化対策など、住宅の寿命を延ばす性能についても重視しています。

長期優良住宅を取得すると、補助金以外にも下記の金銭的メリットを受けられるのが強みです。

  • 住宅ローン減税
  • 所得税の特別控除(現金一括で購入する場合)
  • 登録免許税、不動産取得税、固定資産税の軽減
  • フラット35の金利融通

長期優良住宅の認定は長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所轄行政庁に申請が必要です。
>>長期優良住宅について詳しく知りたい方はコチラをチェック

ZEH住宅

ZEH住宅とは省エネ性能の高さに特化した住宅で、家で使うエネルギーを太陽光パネル等で生成することで、「使用エネルギー≦創エネルギー」を目指しています。
ZEHにはエリアに応じた段階があり、求められる基準が異なります。

Nearly ZEHやZEH Orientedは、日射時間が短いなどの理由で十分な創エネルギーの生成が難しい地域でも、ZEH住宅の促進がすすむよう設けられました。ZEH住宅でも長期優良住宅と同様に、住宅ローン控除や固定資産税の減税など金銭面でさまざまなメリットを受けられます。

GX志向型住宅(脱炭素志向型住宅)

GX志向型住宅とは、ZEH以上の省エネ性能を目指して政府が新たに設けた基準で、脱炭素志向型住宅とも呼ばれます。実は、日本の省エネ基準は省エネ先進国よりも低く、ZEH水準でさえドイツが設定する省エネ基準に及びません。そのためGX志向型住宅の新設は、今以上に省エネ性能の高い住宅を国内で推進するのが目的です。GX志向型住宅の条件は断熱性能等級が6以上であること、一次エネルギー消費量の削減率は下記の数値のクリアです。

省エネルギー率(創エネを含まない)省エネルギー率(創エネを含む)
35%以上100%以上
日射時間の短い寒冷地では、創エネを含む省エネルギー率75%以上が条件です。

HEAT20やパッシブハウスで使用できる補助金制度はある?

今まで、省エネ先進国の省エネ基準に近い数値を目指した「HEAT20」や「パッシブハウス」は、ZEH水準よりも高い省エネ性能を誇りながらも国の補助金制度対象外だったため、補助を受けるにはZEHを取得する手間がかかりました。しかし2025年度はGX志向型住宅の補助金制度が新設されたので、ZEHよりも高い補助金の給付が受けられます。HEAT20やパッシブハウスなど省エネ性能の高い住宅を建てる際は、積極的に利用しましょう。

>>HEAT20について詳しく知りたい方はコチラ

ふくもくの家はZEH水準以上の省エネ性能を標準仕様

ふくもくの家では、お客様に快適なマイホーム生活をお届けするためにZEH水準以上の省エネ性能を標準仕様した住宅を提供。太陽光パネルを設置すれば、ZEH住宅として申請も可能です。ZEH住宅以上の省エネ性能が必要であるGX志向型住宅を目指す場合もご相談にのりますので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

2025年度の住宅補助金制度は、2050年の脱炭素社会を見据え、省エネ性能の高い住宅への援助が魅力的な内容となっています。「省エネ住宅を建てたいけれど初期コストの高さが気になる」と悩まれている方の背中を押してくれる制度なので、建築会社と相談しながら有効利用してくださいね。

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