家庭用太陽光発電・蓄電池導入で失敗しないコツや売電価格を解説|美濃加茂市のふくもくの家
2025.02.03
みなさんこんにちは、岐阜県美濃加茂市で家づくりを提供する「ふくもくの家」です。
今回は住宅で電力づくりがかなう、太陽光発電と蓄電池について解説します。太陽光発電や蓄電池は自宅で作った電気をそのまま使用できたり、余ったものを売電できたりしますが、初期コストやメンテナンスコストがかかる点が気になりますよね。
ここでは、太陽光発電や蓄電池の設置にかかるコストや売買価格相場、導入を後悔しないためのコツを解説します。太陽光発電や蓄電池に興味がある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
太陽光発電システムとは

太陽光発電システムとは、太陽光を太陽光パネルに集めて電気に変換する装置です。石油や石炭を使用しないので発電時に二酸化炭素を排出せず、環境への負荷が少ないエネルギー源として世界中で利用が促進されています。また一般的な住宅でも手軽に設置しやすいのも特徴で、国内でも1993年から住宅で使用するエネルギーを自分たちで生成する手段として販売されています。
太陽光を電気に変えるまでの仕組み
太陽光を電気に変えるのに必要な設備は、下記の4点です。
名称 | 役割 |
ソーラーパネル | 太陽光を集める |
パワーコンディショナー | 集めた光(直流電流)を家庭で使える電気 (交流電流)に変換する |
分電盤 | 交流電流を電気機器に振り分ける |
電力メーター | 電気の量を計測する |
4つの装置を使用し、下記のように発電がおこなわれます。
- 太陽光をソーラーパネルに集める
- 集めた光をパワーコンディショナーを使って家庭で使用できる電気に変換する
- 変換した電気を分電盤を通して電気機器に振り分ける
- 発電量を電力メーターで管理する
発電した電気を貯めておくことはできないため、余剰電力は電力会社に売電して収益にするのが基本です。
自宅に電気を備蓄したい場合は、別途蓄電池の導入が必要です。
太陽光発電の導入にかかるコスト
太陽光発電の導入を検討する際に気になるのが、初期コストですよね。ここでは設置にかかる費用や、お得に導入するためのコツを解説します。
設備にかかる費用は屋根材やパネルの枚数で異なる
太陽光発電の初期コストは、100万円~250万円程度が相場です。費用はパネル数に比例して高くなり、メーカーによっても価格設定に差があります。たとえば海外製ソーラーパネルは国内メーカーよりも安価な傾向で、初期費用を抑えやすいのが魅力です。ただし故障や修理交換など、アフターメンテナンスに時間や手間がかかる場合があります。また屋根材によっても、設置にかかる工事費用が左右されます。たとえばガルバリウム鋼板など金属屋根は、瓦屋根よりもパネル設置が簡単なため、5万円程度工事費用が安くなる傾向です。
設置費は後付けよりも新築時に導入するとお得!
基本的に太陽光発電システムは、後付けよりも新築時に導入するのがおすすめです。太陽光発電を最大にするには地面からの角度や屋根の向きにこだわる必要がありますし、設置時の雨漏りリスクを軽減するための屋根の素材や固定方法も対策できます。また、建築費用とまとめて住宅ローンの借り入れができるのも大きなポイントです。太陽光発電設置に使用できるソーラーローンもありますが、住宅ローンよりも金利が高くなります。
【2025年度】太陽光発電の導入に使える補助金制度
国による太陽光発電単体での購入や設置に対する補助金制度は、2014年以降用意されていません。太陽光発電システムが以前よりも低価格になり、売電よりも「自家消費」が求められるようになったため、太陽光発電ではなく蓄電池に補助金を設定するようになりました。一方ZEH住宅やGX志向型住宅の認定には太陽光発電の導入が必要なので、それらに対する補助金を申請することで、太陽光発電導入の初期コストを抑えられます。
>>2025年度の補助金制度について詳しく知りたい方はコチラ
岐阜県美濃加茂市で太陽光発電の導入に使える補助金制度
ふくもくの家がある岐阜県美濃加茂市では、2024年度に「美濃加茂市太陽光発電設備設置補助金」として1kWあたり7万円(上限5kW)の補助金を支給していました。
2025年度の補助金制度は、2025年1月現在発表されていませんが、美濃加茂市では地球温暖化対策実行計画を実施しているため、来年度も同程度のサポートが期待できるでしょう。
太陽光発電の発電量は何キロワットがベスト?
太陽光発電を導入する場合、何kW分の発電量がベストなのか悩みますよね。一戸建て住宅で太陽光発電を導入する場合、家族人数ごとの設置容量の目安は下記のとおりです。
人数 | 容量の目安 | 初期コストの目安 |
3人 | 4.57kW | 130万円 |
4人 | 4.80kW | 140万円 |
5人 | 5.56kW | 160万円 |
大体5kW程度の容量があれば、3~5人家族が使用する年間の電力は補えるでしょう。
また調達価格等算定委員会の「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」の調査によると、1kw増加するごとに初期コストが平均28.5万円上がるとされており、メンテナンスや維持コストも容量の大きさに比例して高くなるため、必要分を設置するのが無難です。
余った電力は売電できる!現在の販売価格の相場
自宅で太陽光発電を行うメリットのひとつが、売電による収益です。出力10kW未満の住宅用太陽光発電に適用される、2024年度の売電価格は1kWにつき16円でした。
(引用:経済産業省資源エネルギー庁「買取価格・期間等(2024年度以降)」)
基本的に自宅で使用しなかった余剰分が買い取り対象で、国による固定価格買取制度(FIT・FIP制度)により、太陽光設置から10年間の売電価格は保証されています。11年目以降は、電力市場の情勢や電力会社が用意する電力買取プランによって1kWあたりの価格が8円~15円と差があります。
太陽光発電の売電価格が年々降下しているって本当?
太陽光発電の売電価格が、年々降下している噂を耳にしたことのある方は多いでしょう。
固定価格買取制度が設定する過去5年間の売電価格は、下記のとおりです。
年度 | 2024 | 2023 | 2022 | 2021 | 2020 |
価格 (1kWあたり) | 16円 | 16円 | 17円 | 19円 | 21円 |
毎年じわじわと価格が落ちているものの、ここ数年大幅な下落はないようです。しかし前述したとおり、固定価格買取制度の対象外になる11年目の売電価格は1kWあたりの価格が8円~15円と低めです。
売電価格に納得できない、自宅で有効活用したいと感じる方は、太陽光発電にプラスして蓄電池の設置をおすすめします。
蓄電池とは

蓄電池とは、太陽光発電等で得た電力を貯めておくバッテリーシステムです。太陽光発電システムのみでは生成した電力を貯めておけないので、昼間生成した電力を夜間に使用したり、災害時にも安定した電力供給を確保したりしたい場合は家庭用蓄電池が必須です。
家庭用蓄電池には、「ハイブリッド型電池」と「単機能型」の2種類があります。
タイプ | 特徴 |
ハイブリッド型 | ・太陽光発電と蓄電池の電力を1台のパワコンで管理 ・発電した電力の変換が効率的 ・設置費用は安いが本体価格は高い ・停電時に電力の出力を引き上げられる ・停電時に使用できるコンセントは限られる ・太陽光発電の規格に適合する必要がある |
単機能型 | ・太陽光発電と蓄電池の管理にそれぞれパワコンが必要 ・本体価格は安いが設置費用が高い ・停電時でもすべてのコンセントを使用できる ・停電時の電力の出力が低い ・太陽光発電の規格に左右されない |
蓄電池や太陽光発電システムの設備の設置場所をコンパクトにするならハイブリッド型、太陽光発電の規格に左右されずに蓄電池を選びたいなら単機能型が使いやすいでしょう。
蓄電池にかかる初期コスト
蓄電池の導入にかかる初期コストは、蓄電池の容量によって異なります。
2021年に株式会社三菱総合研究所が公表した「国内家庭用蓄電システムの価格、工事費」によると、本体価格の目安は1kWhあたり14万円前後です。たとえば10kwhの蓄電池を導入する場合、140万円程度かかります。これにプラスして、工事費が平均で33万円ほど必要です。
蓄電池に必要な容量は何kWh?
蓄電池は容量が大きいほど価格が高くなるので、家庭で問題なく使用できる大きさを知りたいですよね。一般的に、4人家族が1日で消費する電力が約10kwh程度で、暑さや寒さが厳しい季節は15kWhも消費するとされています。だからといって15kWhの蓄電池が必要というわけではなく、太陽光発電システムと蓄電池の併用を予定しているなら、大体7kWh程度の容量があれば災害時でも不便なく過ごせるでしょう。もし発電しない夜間や早朝の電力を蓄電池で補いたい場合は、9kWh程度が理想です。
【令和7年度】蓄電池の導入に使える補助金制度
ZEH住宅に蓄電池を導入する場合、「令和7年度ZEH化等支援事業」で補助金サポートを受けられます。ZEH住宅に与えられる定額補助(55万円/戸)にプラスして、1kwhあたり2万円(上限額20万円/台)の補助金が支給される予定です。また岐阜県美濃加茂市では、2024年度に住宅蓄電池設置の対象経費3分の1を支給する補助金制度を設けていました。2025年1月現在、2025年度の制度の実施は公表されていませんが、同じような補助金制度が期待できます。
太陽光発電と蓄電池を導入する3つのメリット

太陽光発電にプラスして蓄電池を導入するメリットについて、3つ解説します。
光熱費の削減が期待できる
太陽光による電力をそのまま使える日中だけでなく、蓄電して夜間に使用できる蓄電池を導入することで、住宅で使用する電気代の大幅な低減が期待できます。近年電気代が高騰しているうえ、夏の暑さが厳しくなっているなか、購入する電力を最低限に抑えられるのは非常に魅力的でしょう。
災害時や停電時の非常用電源になる
災害等で停電が発生した場合も、太陽光発電と蓄電池があれば通常に近い生活を送ることが可能です。太陽光発電だけでも日中は過ごせますが、荒天時や夜間は電気を使えません。蓄電池があれば日光があるときに電力を蓄えられるので、停電が長引いた際も安心です。
売電単価が下がった後の経済的メリットが大きい
前述した通り、蓄電池を導入していない場合は生成した電力の過剰分を電力会社に売電するのが基本ですが、太陽光発電設置から10年経過すると国からのサポートがなくなり、売電単価が大きく落ちます。10年後からは電力会社に売電するよりも、蓄電池で自家消費分を増やし、購入する電力を減らした方が経済的メリットは大きいでしょう。
太陽光発電と蓄電池を導入するデメリット
太陽光発電にプラスして蓄電池を導入する際に注意したいのが、メンテナンスコストです。太陽光パネルは屋外設置による経年劣化が避けられませんし、蓄電池も充放電のサイクル数に寿命があります。
長く使い続けるにはどちらも定期的なメンテナンスが必須なので、コストや手間を考慮したうえで導入を検討しましょう。
太陽光発電や蓄電池で後悔しない3つのコツ
太陽光発電や蓄電池はコストがかかるため、「採算がとれなかった」とがっかりするケースがあるのも現状です。そこで、後悔しないために押さえておきたいポイントを4つ解説します。
一年間の発電量のシミュレーションをおこなう
太陽光発電で採算がとれない場合の多くは、思ったよりも発電量が少なかったというケースです。
しっかり発電量を確保するには、日中ソーラーパネルが日光をたっぷり浴びるのが必須条件ですが、寒冷地や住宅の南側に高い建物がある土地では日光の確保が難しい場合もあります。建築予定の地域の日射時間や地域環境を把握し、太陽光発電が生かせる環境なのかシミュレーションしましょう。一年間の発電量のシミュレーションは、リクシルやパナソニックなど太陽光発電を取り扱う企業の公式サイトなどで確認できます。
南側にソーラーパネルが乗せやすい屋根を選ぶ
前述したとおり、安定した発電量を取得するにはソーラーパネルに太陽光がしっかり当たる必要があります。そのため、「南面片流れ屋根」など南側にソーラーパネルが乗せやすい屋根の設計がおすすめです。また屋根の角度によっても発電量が左右されるので、省エネ住宅の設計に強みのある建築会社に依頼しましょう。弊社では住宅性能にこだわる設計士が、地域環境に適した設計を提案しますので安心しておまかせください。
>>ソーラーパネルの乗せやすい屋根について詳しく知りたい方はコチラ
定期的なメンテナンスと発電量のチェックをおこなう
一般的に太陽光発電の採算を取るには、10年前後かかるとされています。太陽光パネルの法的耐用年数は17年で、発電出力保証を20~35年としているメーカーがほとんどなので、基本的には元が取れる仕組みです。しかし長時間自然に晒されるので経年劣化は避けられず、埃や鳥の糞等が付着して汚れた状態が続くと劣化が進行する恐れもあります。そのためソーラーパネルの寿命を延ばして採算を取るなら、定期的な点検や掃除で汚れや傷を確認しましょう。また不自然に発電量や電圧が低下している場合、ソーラーパネルに異常が生じている可能性があるので、異変に気づいたら業者やメーカーにメンテナンスを依頼しましょう。
ふくもくの家は太陽光発電システムを標準装備でZEH住宅に対応!
ふくもくの家は、住宅で使用するエネルギーを生成することでエネルギー収支ゼロを目指すZEH住宅が標準仕様なので、太陽光発電システムも標準装備。太陽光発電を乗せやすいガルバニウム鋼板屋根と、太陽光を集めやすい屋根の設計で、太陽光発電の魅力を最大限に生かします。オプションで蓄電池もプラスできますので、人にも環境にも優しい家づくりを目指す方はぜひ弊社にご相談ください。
まとめ
地球温暖化の原因のひとつである、二酸化炭素の排出量を抑えられる太陽光発電は、持続可能な社会を目指すために重要な役割を持っています。災害時に安心して生活を続けるためにも、積極的に導入したい設備です。一方、初期コストやメンテナンスコストがかかるため後悔する家庭もあります。導入を成功させるには、太陽発電の恩恵が受けられる屋根の設計や年間の発電量シミュレーション、そして家庭に必要な容量を選ぶのが重要です。利益を得るには長く付き合い続ける必要があるので、信頼できる会社に設置を依頼しましょう。
岐阜県美濃加茂市で高性能な省エネ住宅を設計するならふくもくの家におまかせ!
岐阜県美濃加茂市周辺で人にも環境にも優しいZEH住宅を建てるなら、ふくもくの家におまかせください。経験豊富な設計士による明瞭なプランニングはもちろん、スタッフ全員で住まいづくりに愛情を注ぎ、お客様の理想をカタチにしていきます。
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