断熱性能を示すUA値とは?UA値を下げる方法やメリットを解説|美濃加茂市のふくもくの家
2024.08.26
みなさん、こんにちは。ふくもくの家です。
今回は一年中快適なマイホームを手に入れるのに欠かせない、「UA値(ユーエイチ)」についてお話します。「UA値って何?」「UA値が低いとメリットはある?」「どうしたらUA値は下がるの?」
このような疑問をわかりやすく解説しますので、家づくりのご参考になれば幸いです。
快適な家づくりには断熱性の高さが必要不可欠!
家づくりをすすめていくと、住宅の断熱性能の大切さについて耳にする機会があると思います。
断熱性能とは、住宅内の熱が外に出るのを防いだり、外気が住宅内に入るのを遮断したりする力です。断熱性能が高い家は一年を通して住宅内の温度を一定に保ちやすく、暑さが厳しい夏も息が白くなるほど寒い冬も快適な生活を過ごせるとされています。そのため一年中居心地のいい家を作るには、断熱性能の向上が不可欠です。
この断熱性能の基準を知るものさしになるのが、UA値(外皮平均熱貫流率)です。
UA値(外皮平均熱貫流率)とは?
UA値は、「住宅内の熱がどれだけ家の外に逃げやすいのか」を示す数値で、外皮平均熱貫流率とも呼ばれています。基本的に室内の熱は、外気に触れている外壁や屋根、窓などの開口部から出たり入ったりしています。
室内の空気が室外に出入りしやすいと、室温が外気温に左右されやすくなってしまうため、一年中室内の温度を快適に保つには「室内の熱が外に逃げにくい家」であるのが重要です。
そのためUA値は、住宅の断熱性能の高さに直結しています。
UA値の算出方法
UA値を算出する計算式は、下記のとおりです。
UA値(W/㎡k)=外皮総熱損失量(w/k)/外皮総面積(㎡)
外皮総熱損失量は、外気に接する部位(外壁・屋根・窓・ドア・基礎等)から室内の熱が外に逃げる熱量をすべて合計した数値です。
UA値が小さければ小さいほど外気に左右されない家となり、断熱性が高いと言えます。
UA値とC値の違い
断熱性能について知っていくと、UA値だけでなくC値(シーチ)という数値を目にすることがあります。
C値とは、「住宅にどれくらいすき間があるのか」を示し、住宅の気密性を判断できる数値です。
すき間の多い家は室内の熱が外に逃げやすく、外気が室内に入りやすいため、UA値の高い家と同様に外気に影響されやすくなります。
C値が小さいほど気密性が高く、断熱性が高い家と言えます。
UA値とC値は住宅の断熱性能の高さにつながるという点で似ていますが、2009年に省エネ法が改定された際に、C値は省エネ住宅の基準から削除されていまいました。
気密性を気にしなくても省エネ住宅の判定を受けられるようになったため、C値を重要視するかは建築会社によってさまざまです。
ふくもくの家は、お客様に快適なマイホームをご提供するには気密性の高さも重要だと考えております。そのため弊社の住宅はすべて、「C値0.2以下」という厳しい条件を設けております。
C値や気密性についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ下記のコラムをご覧ください。
知ってほしい!「C値」のこと | ふくもくの家 (fukumokuno-ie.com)
UA値とQ値の違い
Q値もUA値と同様に、室内から熱が逃げにくいかどうかを示す数値です。
UA値との違いは、下記のとおりです。
・外皮総熱損失量に換気による損失も含む
・面積は外皮総面積ではなく建物の延べ床面積で算出
2013年の省エネ基準改正でQ値の代わりにUA値が用いられるようになったため、現在はUA値を基準に設計する会社が多くなっています。
断熱等級はUA値の数値で決まる!
UA値は、家の断熱性能をランク付けする「断熱等級」の判断基準としても利用されています。
断熱等級は1~7まであり、数字が大きいほど断熱性能が高くなります。
断熱等級7 | HEAT20 G3レベル |
断熱等級6 | HEAT20 G2レベル |
断熱等級5 | ZEH水準 2030年より義務化予定 |
断熱等級4 | 平成28年の省エネ基準と同等 2025年より義務化 |
断熱等級3 | 平成4年の省エネ基準と同等 |
断熱等級2 | 昭和55年の省エネ基準と同等 |
断熱等級1 | 昭和55年の省エネ基準未満 |
2022年までは4等級が最高等級でしたが、2050年のカーボンニュートラルに向けて2022年4月に等級5、2022年10月に等級6,7が新設されました。
2030年には、今まで最高等級だった5が最低ラインになる予定です。
国をあげて、住宅の断熱性能向上に力を入れているのがわかりますよね。
UA値の基準には地域区分がある
高い断熱等級の家をつくるには、UA値をどれくらいの数値まで下げればいいのでしょうか。
実はUA値の基準は、地域によって異なります。日本は南北に長く、地域によって気候が違うからです。たとえば1月の平均気温が-3.2℃の札幌と同じ断熱性能を、16.0℃の沖縄に求める必要はありませんよね。そのため2013年より、全国を8地域に分けてその地域に必要なUA値の基準が設けられています。
引用:国土交通省 建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示「断熱性能とは」
寒い地域ほどUA値の基準は低く、南下するに従って設定が緩やかになり、最も暖かい沖縄地域は基準が設定されていません。
引用:国土交通省 建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示「断熱性能とは」
岐阜県のUA値の基準は?
地域によって気候が違う岐阜県では、地域区分も3~6と幅広いです。
ふくもくの家がある美濃加茂市は6地域に該当し、比較的暖かい地域の数値が設定されています。
とはいえ、真冬の朝は0℃近くまで下がることも少なくないので、部屋を暖かく保てる断熱性の高さは不可欠でしょう。
これから家を建てるならZEH基準の断熱性能5等級以上を目指そう!
UA値が低いほど断熱性能は高いですが、実際にどの程度のUA値を目指すべきか悩みますよね。これから家を建てたり改築したりする場合は、ZEH基準である5等級以上の取得がおすすめです。
2030年には5等級が基準になる予定のため、それまでに建築する場合も5等級以上のUA値が無難でしょう。もちろんふくもくの家のUA値は、断熱等級5以上に該当する0.49値以下!
ジリジリと暑い夏も、ひんやりと寒い冬も快適にお過ごしいただけますよ。
UA値の低い高断熱住宅の4つのメリット
ここまで断熱性能について解説しましたが、実際に断熱性能の高い家はどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、UA値の低い高断熱住宅のメリットについて4つ解説します。
冬も夏も快適な室内環境を保ちやすくなる
前述したとおり、UA値の低い家は外気温の影響を受けにくく、夏の熱い空気や冬の冷たい空気が室内に入りにくくなります。たとえば断熱等級5と等級3の家で、夜間に暖房を停止しした後の温度変化を確認した実験があります。
引用:経済産業省「ZEHの普及促進に向けた政策動向と平成31年度の関連予算案」
等級3の家では夜間に室温が10℃以上低下したのに対し、等級5の家はその半分程度の温度低下でした。このように真夏や真冬でも一定の室温を維持できるので、最低限の冷暖房で一年中快適な暮らしがかなうでしょう。
光熱費を削減できる
外に空気が逃げにくい家は、冷暖房が効きやすいメリットがあります。たくさんのエネルギーを使用して部屋の温度を維持しなくても快適に保てるため、必然的に光熱費が下がるでしょう。
ヒートショックや熱中症などの健康リスクを予防できる
家全体の断熱性能が高いと、リビングや廊下などエアコンを使用していない他のフロアとの温度差が生じにくくなり、ヒートショック防止が期待できます。
また真夏も室内を快適に保ちやすいため、熱中症予防にも活躍するでしょう。
熱中症は外で活動時に発症すると思われがちですが、消防庁が毎年発表しているデータでは約4割が室内で発症しているとされています。
夏の暑さが厳しい年も増えているので、熱中症対策としても断熱性能の高さはメリットが大きいです。
結露やカビが発生しにくく家の寿命が延びる
断熱材などを適切に施工された高断熱の家は、冬に結露が発生しにくくなります。結露してジメジメした場所は、カビやダニが繁殖しやすく、アレルギーの原因になる恐れがあります。
また壁の中に結露が溜まると、柱や土台の木材を痛めて建物の寿命が低下する可能性があるので、結露を抑えるのは非常に重要です。
UA値が高い低断熱住宅のデメリット
UA値が高く、断熱性能の低い住宅のデメリットは、外気の温度に振り回されやすく、「暑くて寒い」家になるという点でしょう。また室内でエアコンを使用しても快適な空気が外に逃げてしまうため、多くのエネルギーが必要になり、光熱費も高くなりがちです。
エネルギーの使い過ぎは地球温暖化の原因になる「温暖化ガス」の発生にもつながるため、環境にも優しくありません。初期費用は高断熱の家よりも低い可能性がありますが、その後のランニングコストを考えるとUA値が高い家を建てるメリットはほとんどないでしょう。
UA値を下げるには?住宅の断熱性能を向上させる2つのポイント
実際にUA値の低い家づくりをするなら、どんな資材や設備を採用するべきでしょうか。
ここでは、UA値を下げるのに効果的な方法を2つ解説します。
窓に遮熱性の高い複層ガラスなどを選ぶ
一般的な住宅の熱が出入りする部位で最も影響があるのが、開口部である「窓」です。
引用:環境省 エコジン「住まいの悩みは省エネ住宅で解決!」
そのため遮熱性の高い窓を採用するのが、UA値を下げる近道です。遮熱性の高い窓には、複層ガラスなど日射熱を吸収及び反射する金属膜をコーティングしたものなどがあります。
ふくもくの家では、国内最高基準の断熱性を誇るYKKの複層ガラス窓を採用。
熱伝導率の低い樹脂フレームとLow-E金属膜で、夏の熱気の侵入を防ぎます。また日射量は窓の大きさや数、配置場所よっても左右されます。
弊社では、建築のプロである設計士がその場所の日照量を考慮した設計を提案しますので、安心してお任せください。
性能の高い断熱材を選ぶ
断熱材は、室内と外気の熱の移動を遮断するために、外気に接する壁や床、天井、屋根などに施工する素材です。
断熱材には無機繊維系のグラスウールや、発泡スチロール系のポリスチレンフォームなどさまざまな種類があり、それぞれメリットやデメリットが異なります。
ふくもくの家では、屋根や壁に「発泡ウレタン断熱」を採用。
熱伝導率が低いため断熱性能に優れており、耐久性も高く、湿気にも強いのでカビの発生も防げるというメリットの多い断熱材です。
断熱性能の高い家づくりに必要なのはUA値だけじゃない!
ここまで解説してきたとおり、マイホームの断熱性能を向上させるにはUA値を下げるのが重要です。
しかし断熱性能を決めるのは、UA値だけではありません。
夏場の強い日射熱を遮熱するηAC(イータエーシー)値(冷房期平均日射熱取得率)も、室内環境に大きく影響します。日射を遮る効果の高い窓や庇、カーテンなどを活用すると、ηAC値を下げられるでしょう。
またUA値を下げるために断熱性能の高い設計や資材を採用しても、適切な施工がおこなわれないと期待した効果が得られない恐れがあります。
家づくりを成功させるためには、熟練の職人がいる、検査や保証がしっかり設定されているなど、信頼できる建築会社選びも重要です。
ふくもくの家は、スキルや経験豊富なスタッフや職人を揃え、建築中から引き渡し後まで保証制度もばっちりご用意しております。
弊社の保証制度を詳しく知りたい方は、ぜひ「保証・アフターサポート」のページをご確認ください。
まとめ
UA値は「室内の空気が外に逃げにくくなる」のを示した数値で、高断熱の家には必要不可欠です。
UA値の低い家は、最低限の光熱費で一年中家を快適に保ち、ヒートショックなどの健康リスクも軽減できるなど多くのメリットが得られます。
また消費エネルギー削減は、私たちが未来も安心して暮らし続けられる環境づくりにもつながります。お家づくりをする際には健康にも家計にも環境にも優しい、UA値の低い家を目指してくださいね。
美濃加茂市や加茂郡で断熱性能の高い家づくりならふくもくの家にお任せ!
岐阜県美濃加茂市周辺で断熱性能の高い家づくりをするなら、ふくもくの家にお任せください!弊社の住宅はすべて、5等級以上のUA値0.45以下を標準装備。
ZEH水準以上の高い断熱性能で、夏は涼しく、冬は暖かい家をご提案いたします。
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高断熱住宅にご興味のあるみなさまのご来店を、心よりお待ちしております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。